マツを探せば歴史が見える――。豊かな自然と歴史遺産に恵まれる滋賀県彦根市。年中緑があり、手入れ次第で造形美を楽しめることが好まれたのか、各所にマツの古木や並木が残っている。シニアの「学生」4人が現地調査したところ、築城や城下町形成との縁も垣間見えたという。
4人は市内在住の中村憲一さん、西崎英治さん、辰巳公子さん、辻真理子さん。60歳以上対象の「県レイカディア大学」彦根キャンパス第43期園芸学科で学び、意気投合した。グループ名は「足軽四人組」だ。
テーマを自分たちで決める課題学習で、街歩きをしながらマツの古木を調べた。昨年12月から半年で、37カ所の計80本。幹回り、高さ、推定樹齢は独自に計測した。
観光客でにぎわう夢京橋キャッスルロードに面した宗安寺(本町2丁目)。朝鮮王朝が江戸期に派遣した朝鮮通信使の宿泊に使われた。赤門と呼ばれる表門をくぐるとマツが目に入る。計測では、幹回り1・55メートル、高さ10メートル、推定樹齢135年。赤門は戦国武将、石田三成の居城として知られる佐和山城から移築したと伝わる。
美しい松並木で知られる、彦…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル